*写真↑:今シリーズ戦全般を通して安定した成績を残し、総合優勝を果たした二コラ・ヴィノクロフ(中央)。父は「ツール・ド・フランス」ステージ4勝&総合3位、ロンドン五輪ロード金メダル、アスタナプロチーム(UCIワールドチーム)のGMであるアレクサンドル・ヴィノクロフだ。
津田悠義も安定した成績を残して最終的に総合4位。決して偶然ではないこの成績は、続くキャリアに役立ってくれるだろう。
*写真↑:津田悠義(左)と二コラ・ヴィノクロフ(右の黒ジャージ)。
レース&カテゴリー名
ツール・ド・PACAジュニア第③&④戦(FFCジュニア1.14)(全4戦)
Tour de la Région Sud Provence Alpes Côte d’Azur Juniors (Fédérale Juniors1.14)
期間・日程
2020年9月5日(土)=第③戦ステージ(ロードレース:108㎞)
2020年9月6日(日)=第④戦ステージ1(個人TT:9.1km)+ステージ2(ロードレース:66.8km)
開催地
サン=ボネ=アン=シャンソール等(フランス)
【結果/リザルト】
<第③戦ステージ(ロードレース:108㎞)>
1位:Nicola MARCEROU (Culture Vélo Look Racing Team U19)
2位:Baptiste LACROIX (CC Marmande 47)
3位:Pablo SANCHEZ (Monaco Junior Team by Astana)
5位:津田悠義(TEAM 31 JOLLY CYCLES/EQADS準所属)
<第④戦ステージ1(個人TT:9.1km)>
1位:Romain GREGOIRE(AC Bisontine)15分37秒
2位:Nicolas VINOKOUROV(Monaco Junior Team by Astana)15分45秒
3位:Nicolas ROUSSET-FAVIER(Entente Juniors Auvergne)16分06秒
4位:Maxime LAYMOND(La Motte-Servolex Cyclisme Junior)16分15秒
5位:Matéo ALLARD(Chambéry Cyclisme Compétition Junior)16分25秒
6位:津田悠義(TEAM 31 JOLLY CYCLES/EQADS準所属)16分33秒
<第④戦ステージ2(ロードレース:66.8km)>
1位:Romain GREGOIRE(AC Bisontine)
<全④戦終了後の最終総合成績=ポイント制>
1位:VINOKOUROV Nicolas(MONACO JUNIOR TEAM BY ASTANA)
4位:津田悠義(TEAM 31 JOLLY CYCLES/EQADS準所属)
<津田悠義によるレースレポ>
<第③戦ステージ(ロードレース:108㎞)>
今回のコースは36キロの周回を3周回する108キロのレース。
スタートしてすぐに1,5キロ登り、そのあと緩い登り基調の悪路が10~9キロ。そして所々砂利が浮いているテクニカルな下りを下り、ゴールまで約20キロ緩く登ると言うコース。
まずは先週のスペインのレースでの落車で、下りに対する恐怖症がついてしまっていたので、下りでアドバンテージを他の選手に稼がれない事を意識。
最後の最初の登りは1,5キロで平均勾配10%程とかなりきついため、必ず前々で展開すると言う事、そして総合順位を2位から1位に上げる事を考えてスタート。
レースはディレクトヴェロ・ポイントランキング(仏の自転車メディアによる独自ランキング)が1位の恩恵で1番前からスタートする事が出来、最初の上りはストレスなく集団前方でこなせて下りへ。
今回周回コースを試走できず、口頭でのみ下りがとても危ないとは聞いていたが、デコボコ道そして、砂利、道幅の狭さがあり、予想を遥かに超える危険さ。
集団の1番前で下りに入ったが、下り終える頃には集団後方までに下がってしまい、その後の登り基調の道に出たところでかなり脚を使ってしまった。
その時点で集団前方ではアタック合戦が続いていて、そこに総合3位と4位の選手が入った逃げが発生。自分は現時点で総合2位のため、絶対に入らないといけない逃げをパスしてしまった。
集団は止まっていたため、集団と速度差をつけて追走逃げに追いついたが、今回はおそらくディレクトヴェロのポイントランキングで1位の影響か、とてもマークされていたため、すぐにメイン集団に吸収されてしまう。
この時点でかなり脚を使ってしまったため、ポジションを集団の真ん中まで下げてしまい、そのまま2周目の登りへ。
集団先頭ではアスタナがトレインを組んで全開で踏んでいるため、かなりきつい状態だったが、全開で追いつく。
そのまま上りで抜け出した30人くらいの集団で下りに入るも、下りで追いつかれてしまい、再度一つの集団になりそのまま登り基調の道へ。
集団ではアタック合戦が繰り返されていたが、総合勢が乗った逃げは脚を使ってでも追いつき、それ以外は流れに乗って対応していき、最終的に集団のまま登る事に。
この大人数のまま展開したくない選手が多いため、登りでアスタナが攻撃を仕掛けてくることは予想出来ていたので、その流れのまま抜け出す事を考えました。
予想通りアスタナのアシストがペースを上げ、総合リーダーのニコラ・ヴィノクロフがアタック。
すぐ反応してそのカウンターでアタックし、頂上では20名の勝ち逃げが形成。
その後に10名ほど追いついてきて30名ほどの集団になり、その集団は総合勢はローテーションして最後まで行きたい雰囲気。
その他総合に関係ない選手は、逃げによるステージ勝利を狙う展開になり、強調体制が取れいないままゴールに向かって最終的にスプリント勝負に。
この日はとても調子が良いとは言えず、スプリントする脚がなく集団後方の20位ほどでゴール。
その影響で、総合順位を6位まで落としてしまった。
* * *
<第④戦ステージ1(個人TT:9.1km)>
9.1㎞中、最初の4キロは緩く登り、後半の5キロは平均勾配5%の登りのタイムトライアル。直前までTTバイクで行くか、ロードバイクで行くか迷ったが、当日の朝コース全体が追い風ということもあり、最初の4キロでタイムを稼ぐ作戦で、TTバイクを選択。
スタートして最初はとにかく頭を低くし、なるべき速度を殺さない事を考え、後半の登りへ。なるべく勾配のきついところでスピードを落とさないように意識し、最後は出し切ってゴール。
最終的にはトップと1分離されてしまい6位でタイムトライアルを終えました。
* * *
<第④戦ステージ2(ロードレース:66.8km)>
*写真↑:(若干見切れていますが・・)世界のジュニア強豪選手達との戦いで揉まれる津田悠義。右のイエロージャージが総合リーダーのニコラ・ヴィノクロフ。
23,3キロx3周のコース。
最初の9キロは登り、その後は5キロテクニカルな下り、最後の9キロは下り基調な周回の23.3キロを3周するレイアウト。
最初の登りは序盤2キロが8%ほど勾配があり、道幅は広くカーブもないので、力で割れる可能性が高いと考え、とにかく前々で動く事を考える。
また、現時点で総合は5位。
今回は着順のポイント制レースで、4位の選手とは同ポイント。3位とは10ポイント差、1&2位選手とは15ポイント以上離れていたが、とにかく勝つ事を考えスタート。
いきなり最初の登りでアスタナの総合リーダーであるニコラがアタック。
すぐに反応し、その後の登りもアタック合戦が続いたたまま、登りを終えて下りへ。
下りは何とか遅れないように恐怖症に打ち勝ち、問題なく下り基調の道へ。
この段階でタイミングよく10名程が抜け出していたが、メイン集団にはゴールラインにあるスプリントポイントを取りたいチームと、スプリントポイントリーダーのチームがトレインを組んでいたので、吸収される事を予想して彼らの後ろに付けて2周目へ。
逃げはスプリントポイントリーダーのチームにより吸収され、その後の登りで総合リーダーそして総合勢がアタックの繰り返しが続く。
最終的に15名ほどの逃げが形成されたが、またしても各チームの思惑の違いから強調体制が取れず、下りの途中で10名ほどに追いつかれ、そのまま下り基調の道へ。
そこで牽制したタイミングで1人が飛び出したのち、その追走ができ10名の逃げを許してしまう。
何度か追走したが、マークされていた事もあり、集団全体が付いてきてしまった為、踏みやめた。
1度1番後ろまで下がり、集団と速度差をつけてから全開で踏み、10分ほどかけて逃げに追いつく。
しかしこの展開にかなり脚を使ってしまいそのまま最後の登りへ。
登り口で4名が先行していたが脚がなく、付いて行くことが出来なかった。
その登りで最終的に4名の逃げと、自分を含めた7名の追走、そしてさらに後ろに4名の追走と言う展開に。
何とか追いつきたかったが先頭4名に追い付きたかったが、その逃げ入れなかった選手が全てで皆脚がない状況で、1番後ろの追走の4名にも追いつかれ11名の追走に。
そのまま下り基調の道へ行きアタック合戦が続くも、第2集団でのスプリント勝負となる。
昨日と違い調子は良かったが、最後は10位程でゴール。
2周目の逃げ集団への追走にかなり脚を使ってしまったので、最初に反応しなかったのが致命的なミスになってしまった。
総合は1つしか上げれず4位でレースを終えました。
全体を通して先週に引き続きかなり悔やしい結果で終わってしまいましたが、来週もナショナルジュニアのレースがあるので優勝目指してまた取り組んで行きます。
引き継ぎ応援宜しくお願いします。