レースカテゴリー名
2019 Asian Road Cycling Championships
期間・日程
・4月23日(火):男子エリート&U23混成「チームタイムトライアル」=松田&渡邉
・4月24日(水):男子U23「個人タイムトライアル」=松田(U23)
・4月26日(金):男子U23&ジュニア「個人ロードレース」=松田&渡邉(U23)、津田(ジュニア)
出場メンバー(スタッフ)
<エリート>(9名)
別府 史之(JPCA Trek-Segafredo)
増田 成幸(栃木 宇都宮ブリッツェン)
窪木 一茂(福島 TEAM BRIDGESTONE Cycling)
小石 祐馬(京都 TEAM UKYO)
牧瀬 翼(佐賀 IKEUCHI EXIT)
樫木 祥子(東京 株式会社オーエンス)
金子 広美(三重 イナーメ信濃山形)
唐見実世子(茨城 弱虫ペダルサイクリングチーム)
上野みなみ(鹿児島 CIEL BLEU KANOYA)
<U23>(5名)
松田 祥位(岐阜 EQADS)
大前 翔(神奈川 愛三工業レーシング)
渡辺 歩(福島 Les Sables Vendée Cyclisme-Cube/EQADS)
大町 健斗(広島 チームユーラシア・IRCタイヤ)
梶原 悠未(茨城 筑波大学)
<ジュニア>(6名)
津田 悠義(愛知 愛知県立三好高校/EQADS)
山田 拓海(長野 長野県飯田風越高等学校)
寺田 吉騎(静岡 静岡県立磐田北高等学校)
川崎 三織(埼玉 栄北高等学校)
岩元 杏奈(宮崎 日本体育大学)
内野 艶和(福岡 祐誠高等学校)
<スタッフ>(10名)
監 督
浅田 顕(選手強化コーチ)
コーチ
柿木 孝之(選手強化コーチ)
メカニック
高橋 優平(選手強化支援スタッフ)
中村 仁(選手強化支援スタッフ)
吉田 正樹(選手強化支援スタッフ)
マッサー
穴田 悠吾(選手強化支援スタッフ)
井上 良輝(選手強化支援スタッフ)
ドクター
内田 彰子(医科学部会)
事務局
貝塚 直子(事務局)
狩野 萌(事務局)
開催地
ウズベキスタン・タシケント
【結果/リザルト】
<4月23日:男子チームタイムトライアル 40㎞>
1位:カザフスタン 44m16m99s
2位:韓国 +1m22s
3位:香港 +1m54s
5位:日本(窪木一茂、小石祐馬、松田祥位、大前翔、渡邉歩) +3m13s
完走9ヵ国/出走9ヵ国
■浅田監督によるコメント:
「ウズベキスタンで開催されているアジア選手権ロードレース初日は6名出走のチームタイムトライアル。一昨年は2位、昨年は優勝している同種目ではあるが、今年は今回のメンバー構成にてベストな走りを心掛けた。レースは6名出走枠ながら増田成幸が体調不良のため欠場し5名でのスタートとなった。序盤は控えめなペースで入り、徐々に適切なけん引分担でペースを作り40㎞の平坦コースを約50㎞/hの平均速度で走り抜けたがトップから3分以上遅れた5位の順位で終了した。明日から始まる個人TTとロードレースに向けて調子を整えより多くのUCIポイント獲得を狙う。/浅田 顕」
* * *
<4月24日:男子U23 個人タイムトライアル 40㎞>
1位:FEDOROV Yevgeniy(カザフスタン) 49m46s28
2位:TU Chih Hao (チャイニーズタイペイ) +13s52
3位:JAMSHIDIAN GHALEHSFIDI Amirhoss(イラン)+1m53s91
6位:松田祥位+2m48s98
完走18名/出走18ヵ国18名
■浅田監督によるコメント:
「アジア選手権2日目は一日中雨が降り、更に気温が5℃前後の寒い中でのレースになった。男子U23に出場した松田祥位は終始安定したペースながら、機関車役の一人となった前日のチームタイムトライアルの疲労もあり、十分にスピードが上がらないまま40㎞を走破し6位の結果に留まった。若い選手に負担を掛けすぎぬよう注意してゆきたい。/浅田 顕」
* * *
<4月26日:男子U23 個人ロード=120km>
1位:GANJKHANLOU Mohammad (イラン)2h52m48s
2位:FEDOROV Yevgeniy (カザフスタン)+0s
3位:MARUKHIN Daniil (カザフスタン)+2s
12位:松田祥位
25位:大前翔+16s
37位:渡邉歩+9m04s
DNF:大町健斗
完走38/出走52人
■浅田監督によるレース後コメント:
「レースはタイムトライアルと同じコースを使用した1周約20㎞のフラットなサーキットコースで男子U23カテゴリーは6周120㎞で競われた。チームは松田をエースに作戦を組みスタート。序盤には予測されていた最有力のカザフスタンによる最重要な攻撃の展開に遭遇するが、チームはこれにより形成されたカザフスタン3名を含む5名の先頭グループに加われず、その後はタイム差を最小限に抑えるべく集団コントロールを強いられた。幸いモンゴルが同調し先頭5名と1分前後の差を保ち最終回へ突入。しかし最後の追い込みに重要だった大前がパンクしペースアップを外れたため、松田が韓国のエースらと同調し自力で先頭へのアプローチを開始。ラスト15㎞では先頭との差を25秒まで詰めるが、何もせず集団に残り温存できている他国勢とのけん制が始まり、先頭グループから3名を逃げ切らせてしまう展開となった。集団は4位以下のゴールスプリントとなったが、飛び出して先頭を捕まえることに執着し脚を使った松田のスプリント力はやや鈍く12位での成績に留まった。優勝したのは競合カザフスタン3名に対し更に力と技で抵抗したイランのGANJKHANLOUで昨年3位の雪辱を果たした。チームの敗因は先頭グループが形成された最重要な場面でのチーム結束が緩く松田を送り込めなかったこと、そしてその対処策においても集団けん引力(単純に脚力)の不足であった。/浅田 顕」
* * *
<4月26日:男子ジュニア 個人ロード>
1位:SOSALAM Tullatorn(タイ) 2時間31分6秒
2位:RAKHIMBAEV Behzodbek(ウズベキスタン) 33秒差
3位:SLAMZHANOV Orken(カザフスタン) 1分7秒差
6位:川崎三織(日本) 同タイム
9位:寺田吉騎(日本)2分21秒差
10位:山田拓海(日本)同タイム
13位:津田悠義 5分17秒差
■柿木孝之JCF強化コーチによるコメント:
「ジュニア男子のロードレースは女子と同じく1周21.4kmの周回を約5周する105.6kmで争われた。日本チームは津田悠義、山田拓海、寺田吉騎、川崎三織の4名で臨んだ。例年カザフスタンが複数名で攻撃をしかけてくるため日本もチームでまとまって戦うことが求められる。選手間での意思疎通をレース中にしっかりとることを確認してスタートした。
スタートと同時にアタック合戦となり地元ウズベキスタンの2名が逃げる。カザフスタンがそれに反応して日本も4名全員が集団前方でまとまり対応していく。ウズベキスタンの2名の逃げが捕まった後にウズベキスタン、UAE、フィリピンの逃げが決まり最大1分差となる。このあたりから大粒の雨が降り始め、風も強く吹きそうな気配で集団は落ち着かない状況となるが、カザフスタンが横風の区間でまとまり集団をコントロールする。日本チームも4人でまとまりカザフスタンのすぐ後ろにつける。45km地点で落車が起こるが日本選手は巻き込まれず、先頭3名との差を広げ過ぎないよう今度は日本チームがコントロールする。逃げていた3名を吸収した後に日本チームで攻撃をかけ続け、カザフスタンが後手を踏む展開となる。アタック合戦の中でタイ、寺田、ウズベキスタン2名の4名の逃げが決まる。集団はカザフスタンの追走を期待して動きが止まり一気にタイム差が広がる。焦ったカザフスタンはアタックで前を追いかける動きをするが日本も常に複数名入れて数的有利な状況を作り続ける。先頭集団で人数を増やすため、日本チームは第2集団を抑えず攻撃的な走りをして集団がばらばらとなっていく中、日本の3名は10名ほどに減った第2集団に残る。第2集団はカザフスタンが2名となり、先頭の4名を追いかけるのに大きな仕事をしなければならず、日本チームはラスト1周で非常に良い展開に持ち込む。体調不良で個人TTの出走をキャンセルした津田は献身的な走りを見せていたがここで遅れる。第2集団もアタックがかかり続け分裂と合体を繰り返しながら最終的には6名となり、そこには山田と川崎が残る。カザフスタンの2名が先頭4名を追い続け、タイム差が30秒となったラスト10kmで先頭集団でもアタックがかかりタイとウズベキスタンの2名が先行する。先頭では寺田が遅れたため、日本チームがカザフスタンとともに追走しないといけない展開となる。ラスト5kmで20秒差の中、緩い登り坂で川崎がアタックしカザフスタンやタイの選手を連れて追走をかける。しかしペースが上がらずそのまま先頭2名は逃げ切り、最後は1人で抜けだしたタイのSOSALAM Tullatornが優勝した。川崎は3位争いのスプリントで6位となった。
勝つために考えなければならない点は多くあったが、ただ戦う意思を強く持ちチームでまとまり非常に攻撃的にレースを作ったのは評価できる。良かった点、改善すべき点をしっかり認識してジュニアのうちに多くの失敗も経験しながら、勝つために必要な戦い方を身につけてもらいたい。(JCF強化コーチ 柿木孝之)」